ホームステージングはDIYでできるのか?注意すべきポイントを紹介
アメリカ発祥のホームステージングは、物件を魅力的に演出することでさまざまなメリットが得られることから、近年日本でも導入する企業が増えています。購入希望者にとっても、暮らしをイメージしやすくなるため、嬉しいサービスといえるでしょう。この記事ではホームステージングがDIYでできるのかどうか、詳しくご紹介していきます。
ホームステージングをDIYすることは可能!その方法は?
ホームステージングとは、売出中の物件の内装を家具や照明、小物などのインテリアでモデルルームのように演出することです。同じ物件でも、ホームステージングを施すことで問い合わせや内覧が増える効果が見込めますので、売却がスムーズになるなどのメリットがあります。
そのため、DIYでできないかとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。工夫すれば、DIYでホームステージングを行うのは充分可能です。
100円ショップを活用する
安くて豊富な品物が人気の100円ショップは、ホームステージングでも活用できます。食器やキッチン小物、フォトフレーム、インテリア小物など、さまざまな商品が揃っているため、お部屋のイメージに合わせてセレクトできそうです。
また、フェイクグリーンをあしらうことで、クリーンな空間を演出できるでしょう。ただし、安っぽく見えるアイテムは要注意。上質に見えるものをセレクトしましょう。
家具や照明を配置する
同じ部屋でも、家具や照明によってがらりと雰囲気を変えることができます。ソファやダイニングテーブルは、高さや大きさにもこだわるとよいでしょう。デザイン性のある照明は、それだけでフォトジェニックな空間を演出できます。
フォーカルポイントをつくる
ホームステージングは、内覧者に「住みたい!」と思ってもらうことが大切です。そのため、家具や小物をただ配置するのではなく、魅力的に映るレイアウトが重要になります。
動線を考慮した配置にするとともに、視線が集中するポイント「フォーカルポイント」を作成するとよいでしょう。視線を遠くに誘導することで、部屋が広く感じられる効果もあります。フォーカルポイントを作るには、照明やアート、観葉植物などが効果的です。
ホームステージングする際、意識するポイント
ここでは、ホームステージングする際に意識すべきポイントを4つご紹介します。
ターゲットを決める
ファミリー向けなのか、単身向けなのか、また年齢層によっても求める物件の条件は異なります。そのため、ホームステージングをする際には、物件の特徴や周辺の環境に合わせてターゲットを決めることが大切です。
また、ペットを飼っている方をターゲットにホームステージングを行うなど、ライフスタイルを考慮してコーディネートするのも効果的でしょう。購入者の目線を意識し、ニーズを想定しながらコーディネートすることが大切です。
テイストを決める
インテリアのテイストも印象を大きく左右します。落ち着いた印象なら和風やアンティーク風、明るく爽やかな印象なら北欧風やナチュラルテイスト、クールならブルックリンスタイルなど、あらゆる空間を演出できます。
また、セレクトするアイテムの素材感でも印象を変えることができます。小物などの細部に至るまで統一感を持たせると、より魅力的に見えるでしょう。
開放感のある配置にする
部屋をより広く、開放的に見せるためには、家具の配置が重要になります。家具をセレクトする際は、コンパクトで背の低いものを選ぶとよいでしょう。視線をなるべく遮らないようにすることで、部屋が広く見える効果があります。また、ガラス素材など、「抜け感」を演出できるものをチョイスするのもおすすめです。
色数を絞る
空間に色がありすぎると、部屋が狭く見えて圧迫感を感じ、散らかった印象を受けてしまいます。床や壁などに合わせて、同系色のコーディネートにすることで、すっきりした空間を演出できるでしょう。
また、アクセントカラーを取り入れることで、空間がぐっと引き締まり、フォーカルポイントの効果も期待できます。配色の黄金比率を参考に、一番大きな面積を占める「ベースカラー(70%)」・インテリアの主役となる「メインカラー(25%)」・空間に変化をもたらす「アクセントカラー(5%)」の割合で室内のテーマカラーを組み合わせるとよいでしょう。
手間を考えると、プロにお願いするのがおすすめ!
DIYでも可能なホームステージングですが、ただ家具を配置すればよいというわけではありません。バランスの取れたコーディネートにするのは意外と難しいものです。
また、家具や照明などを購入する必要もあるため、DIYでもそれなりにコストがかかってしまいます。せっかく家具を購入したのに、「実際に部屋に置いてみたら、なんだかチグハグな印象になってしまった」なんてことになってしまうのは残念ですよね。
自分でホームステージングをするのに自身がない方や、時間の都合が付かない方は、ホームステージングのプロに依頼するのがおすすめです。家具の搬入から搬出、撤去まで行ってくれますので、手間もかからず、物件を傷つけてしまう心配も不要です。
しっかりと打ち合わせを行い、豊富な家具からイメージに合わせてセレクトしていきますので、理想のホームステージングが叶うでしょう。家具はレンタルが主流ですが、販売を行っている業者もあります。
また、専門のカメラマンが在籍している業者も多く、フォトジェニックな写真をホームページやチラシに掲載することで差別化を図ることもできます。物件の写真の印象は、購入者に大きな影響を与えますので、ぜひこだわっておきたいポイントです。
業者に依頼するためコストはかかりますが、その分売却金額が高くなる、売却期間を短縮できるなどのメリットが期待できるため、充分に費用対効果が見込めるといえるでしょう。
日本ホームステージング協会が調査した「ホームステージング白書2020」によると、ホームステージング後、問い合わせ件数や内覧者数が増え、成約までの期間が短くなったことがデータでも示されており、仲介・賃貸業者ともに95%以上が「ホームステージングの効果があった」と回答しています。少しの工夫で物件をより魅力的に演出できるホームステージングを、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。