ホームステージングは本当に必要?気になる費用対効果をチェック!
「物件が売れない…」と頭を抱えている不動産業者も多いのではないでしょうか。賃貸や新居購入も「まずはインターネットで情報収集」が一般的です。閲覧者が画面の向こうだからこそ、「物件の見せ方」にこだわる必要があります。そこで、いま話題の空室をデザインする「ホームステージング」のメリットや相場、費用対効果などを紹介します!
ホームステージングをするメリット
ホームステージングとは、不動産売却に関するひとつの手法です。販売する物件にインテリアや家具などを配置し、購入者に魅力が伝わりやすくします。それでは、ホームステージングをするうえでメリットはどこにあるのでしょうか?大きく3つ説明します。
メリット1 早期売却・高価売却が目指せる
価格は下げず、売却できるのもホームステージングのよさです。ホームステージング協会によると、一般的な戸建てとマンションの売却日数は124日。それに対し、ホームステージングを行った物件の売却日数は40日でした。つまり、成約期間が約3分の一に短縮にできるということです。
また、ホームステージングを行うことで、当初査定額より平均23万円(約0.5%)販売価格が高く、最高数値は約0.9%アップになったと結果が出ています。【出典:一般社団法人日本ホームステージング協会ホームステージング白書2017】
メリット2 閲覧者が入居後をイメージできる
ホームページ閲覧者に物件の魅力を伝えるためには、「入居後イメージ」を伝えることが重要です。インターネット上の写真だけでは物件のよさが伝わりにくいものです。
たとえば、質感やサイズ、スペースの使い方などは直接体験してみないと難しいものがあります。しかし、実際にインテリアや家具を配置することで「こういう暮らしができるかもしれない」という生活感をイメージしてもらえます。物件の価値を見てもらえるきっかけになるのではないでしょうか。
メリット3 ターゲットに合わせたコーディネートができる
物件やコンセプト、客層に合わせてコーディネートしてもらえます。たとえば、住宅地にある物件を売却したい場合、「家族連れ」の客層を狙って、子ども部屋などの内装に力を入れるなど。物件に合わせたプランニングをしてもらえます。インテリアや小物をどう配置すれば魅力的なのか。コーディネートのプロが相談にのってくれます。
ホームステージングの費用相場
ホームステージング利用するポイントとして重要なのが、費用のバランスと効果を考えることです。おおまかなホームステージングの相場は平均約18万円といわれています。最低で4万円、最高額は53万円。最大300万円をかけている事例もあります。プランにより大きく異なるといえます。【出典:一般社団法人日本ホームステージング協会ホームステージング白書2017】
家具のレンタルについて、初月に基本料金がかかり、その後はレンタル料金(約3か月以内)月払いのプランが多いです。この「基本料金」とは、設置・撤去費用、コーディネート費などを指します。それでは、実際の費用はどのくらいなのか、プランの一例を見てみましょう。
売却のアドバイスやコーディネートのみのプラン
家具の配置を自分で行う人向けのプランといえます。賃貸物件に有効で、居住中のマンションでは、住みながら部屋の魅力を上げるアドバイスをしてくれるサービスもあるようです。
このプランは、ホームステージングの提案書やアドバイスはありますが、家具や小物のレンタルや設置はありません。アドバイスの内容、部屋数により価格相場は異なりますが、約5万円が目安です。
コーディネートと家具レンタルのみのプラン
リビングやダイニング、和室のみなど、スポットを決めてレンタルするプラン。空室を家具やインテリアで飾ることで、生活感を感じられます。「この部屋を売却したい」とターゲットを絞っているときに有利。ホームステージングの提案書や家具の配置のアドバイスなどをしてもらえます。
家具や小物のレンタル、搬入や搬出費用も含まれる場合が多いです。レンタル期間は平均で3か月以内。レンタルするもののグレードにより価格は異なりますが、相場は約15万円が目安です。
ホームステージングは費用対効果が高い?低い?
ホームステージングは費用対効果が高いか低いかどちらなのでしょうか?次に検証します。
ホームステージングの費用をシミュレーション
一般的な不動産の売却を想定し、計算したシミュレーションです。ホームステージングを約3ヵ月間、利用した場合はこのようになります。「10万円+5万円+5万円=20万円」初月は基本料金5万円+レンタル代5万円で合計10万円、2か月以降は10万円の半額5万円。物件価格が6,000万円だった場合、価格の1%である60万円アップが見込めます。
つまり、「20万円のホームステージングをしても、40万円もの利益が期待できる」ということです。このように、費用対効果は高いといえます。積極的に活用してみてはいかがでしょうか?
ホームステージングにかける費用は30万円程度が目安
高く売れる確率があるホームステージングですが、料金は30万円程度に抑えておくのが無難です。物件の売却価格を加味し、採算がとれるかどうかを事前に調べておきましょう。自社に合わせたプランを組むことをおすすめします。
これまでに、ホームステージングをする3つのメリットや費用について紹介しました。売却する物件やプランにより、費用対効果は異なります。しかし、購入者にイメージが伝えやすく、また早期・高価売却が期待できます。
業者により提供サービスやプランもさまざまです。まずは売却したい物件からホームステージングにかける費用を見積もり、自社に合ったプランやサービスを提供してくれる業者を探してみてはいかがでしょうか。